2013年10月28日月曜日

マツダ 3代目新型アクセラ(BM) 15S(6AT)試乗レビュー

新型アクセラ15S アルミニウムメタリック

先日、アクセラ試乗会のDMが届きました。ということで、早速試乗してきました。
「20S Turing Lパッケージ」の試乗レビューもまとめましたので併せてご参考にしてください。

試乗させてもらったのは、「15S」と「20S Turing Lパッケージ」の2つのグレードです。どちらも6AT仕様です。
今回は「15S」の試乗感想についてまとめたいと思います。

外観について
横幅が先代と比べて40mm大きくなって1795mmあるのも影響しているのか、ぱっと見はやはり大きく感じます。ただ、車体の長さは先代と殆ど同じのようです。
ボディカラーは「アルミニウムメタリック」でしたが、デザインはかっこいいと感じました。
アテンザよりも少し小さいサイズということもあるのか、ボテッとした感じもなくシャキっとした感じです。

営業さんが話していましたが、ハッチバックにはルーフの後ろにアンテナ(シャークフィンタイプ)が装備されていますが、このシャークフィンの女性受けがすこぶる悪いそうです。
ぽん的には中々いいと思うのですが、女性と男性の感性の違いもあるのでしょうか(^_^;)

話が逸れましたが、デザイン自体はぽん的にはとてもかっこいいと感じました。


タイヤについて
タイヤはトーヨータイヤの「ナノエナジー R38A」というのを履いていました。
タイヤサイズは205/60//R16です。タイヤ銘柄、タイヤサイズ共にエコ寄りのタイヤのように思います。

シート、ドライビングポジションについて
運転席に乗り込んでみると、「スポッ」と身体がシートに収まります。ちょっとしたレーシングカーのようです。シートの見た目からは感じられない感覚ですが、この「スポッ」と収まる感覚がスポーティさを演出しているようにも感じられ、とても良いです。

シート自体は触ってみるとやや柔らかめのように感じましたが、座ってみるとそんな感じは一切なくて、身体への負担が少なそうな感じでとても自然に座れる印象です。
また、座っていて、コクピットのように感じられる「囲まれ感」が、個人的には好みでした。
シートの高さも一番低くすると結構低めにできます。シート調整はレバーによる高さ調整が可能です。
ステアリングもチルト調整、テレスコピックを装備しています。

「スポッ」とハマるシートは、体格の大柄な人だとちょっと厳しそうな印象も受けましたが、開発者によると、シートのランバー部分の出っ張り感を出したことで、色々な体格の人がフィットするシートになっているのだそうです。
ランバー部分の出っ張り感は、ぽん的には全く感じなくて違和感も全くありませんでした。

運転席からの視界も思っていたよりも良い方で、車体の大きさもあまり感じない感覚がありました。


内装について
内装は本当に良くなったように感じます。先代のアクセラと比べてもプラスチック感丸出しの部分が殆どなくなって、171万円から買えるクルマとしてはかなり上質なのではないかと感じました。

ナビは一般的な「2DIN」タイプではない上に、標準でモニタが装備されており(15S以上のグレード)、地図データ用の31,500円のSDメモリーカードを購入すれば、すぐにナビ機能としても使えるものになっています。
その代わり、社外ナビなどは一切使えないとも言えるので、好みのナビのメーカーがある人などには、このナビ機能が充分に役割を果たすものなのかは、未知数のところがあります。
このナビの製造メーカーは、聞いてみたのですが「分からない」と言われました(^_^;)
また、SDカードは車体に差し込むと、その車体でしか読み込めないようになっているそうです。これはコピー防止のためなのだと思います。
ちなみに、SDカードの差し込み口は、アームレストを開けた時に見えるカードスロットでした。


各フィーリングについて
エンジンをかけて、出発してみます。
サイドブレーキが先代では助手席寄りにあったのですが、新型アクセラでは運転側にあります。
ステアリング、シフトノブ、サイドブレーキレバーは本皮で、触り心地もスベスベしていて中々いいです。
アクセルはCX-5から継承されているオルガンタイプです。アクセラクラスの車までオルガンタイプになるなんて、いい時代になったものです。
※ハイブリッドについてはトヨタのハイブリッドシステムを使用している関係で、オルガンタイプではなくて、普通のペダルタイプになるそうです。
アクセル自体はごく普通の重さで軽すぎる感じはありません。

ブレーキペダルはやや硬めのフィーリングで、ペダルを通じて制動している感覚が伝わってくる感じで、効きもしっかりしています。ストローク自体はそれ程多くありません。

走りだしのステアリングは軽めのフィーリングで、30kmくらいまでは軽い感覚が続く印象でした。
それ以降の速度域では、軽さはなくなりますが、それでも重いという印象はなくて、やはりどちらかと言えば軽めに近いフィーリングであるように感じました。
また、ステアリングに対する応答性については「ややクイックさ」が感じられるものの、先代の1.5リッターほどのクイック感は薄れて、やや落ち着きが感じられる印象でした。

ステアリングインフォメーションについては、適度に伝えてきてくれるので、街中を普通に走っているだけでも、楽しめそうな感じがしました。
※20S Turing Lパッケージと比べると、15Sのステアリングインフォメーションには「粗さ」のようなものが感じられるのですが、それがぽん的には返って好印象でした。

また、そのステアリングのフィーリングや後述する乗り味なんかも相まって、ワインディングでも中々楽しめそうな印象を受けました。


ミッションについて
ミッションは6ATで、これもCX-5からの「スカイアクティドライブ」ミッションです。構造的にはCVTではなくて、普通のATのようです。
シフトショックについては、少しは感じますが気になるレベルではありません。

マニュアルモードもありますが、これはシフトノブによる操作になり、パドルシフトはこのグレードでは装備されていません。
マニュアルモードでのレスポンスについては、ちょっと残念な感じで、シフト操作をして1.5テンポくらい遅れてから変速する感覚です。シフト操作による気持ちよさは薄そうです。・・・うーむ、マニュアルモードはあまり使わなさそうだなぁと感じました。
ですが、シフトノブの触り心地、握り心地はとても好印象で、無駄に握っていたくなる感覚がありました。


エンジンについて
加速やトルク感については、1.5Lとしては非常に力強さを感じられました。
「これが1.5リッタースカイアクティブエンジンか!」と言ったところでしょうか。

「アクセルを踏み込んだ最初だけ」トルクの出る感覚ではなく、どのスロットル開度でも適切なトルク感がありました。
明らかに先代よりも力強さは上がっているように感じましたし、加速も良かったので街乗りでは充分すぎる印象でした。

加速した時のエンジン音は、やや甲高い感じの音を聞かせてくれます。加速した時にはエンジン音はそれなりに聞こえてくるので、エンジン音を聞かせるような演出というかセッティングなのかも知れません。その音はやや高音の音なのですが、雑音はなくて透き通った音なのですが、「キーン」という機械的な音にも感じられ、重厚感やスポーティな感じの音とはちょっと異なる印象でした。
独特な音だったように思います。


乗り味、乗り心地などについて
乗り心地については205/60R16というサイズとタイヤ銘柄の影響もあるのか、悪くはない乗り心地で、先代の「15S」の205/55/R16と比べても明らかによくなっています。ゴツゴツ感は極力押さえられているのに、インフォメーションは適度に伝えてくれる印象です。
それでも「しなやか」までには到達していない感じもしました。
※20S Turing Lパッケージでは「しなやかさ」があります。

車内の音については、特別に静かといったことはなく、最近のクルマの中ではごくごく標準的なレベルだと思います。


納期について
1.5リッターの納期については、2.0リッターのグレードよりもやや早いそうで、12月頃ということでした。

2.0リッターについては、これから注文する人は12月半ば以降の生産になるそうで、年内の納車は厳しそうという感じでした。

また、XD(ディーゼル)については、発売が2014年1月、2月頃になるそうで(発売なのか、生産待ちなのかは不明確です)、2014年度のディーゼル補助金が貰ええるかどうかは微妙なラインなんだそうです。


新型アクセラ15Sまとめ
以前に先代アクセラの1.5リッターに乗っていたこともあり、新型アクセラはとても気になる車種でもあります。

1.5リッターのグレードでは、新しいスカイアクティブエンジンでもある訳ですが、そのエンジン特性については、2.0リッターのエンジンとはまた違った印象を受けました。
1.5リッターのエンジンは「少ない排気量のパワーを使い切る」特性を持っているような感じです。
これがデミオクラスに搭載されたとしたら、これはまた良さげな感じもします。

新型に試乗してみて感じたのは「先代に比べて全てにおいてレベルが上がっている」ように感じました。運転する楽しさも勿論感じられますが、この「楽しさ」の感覚も上質なものへ変わってきているように感じます。(かつてはステアリングのクイック感に重点を置いていたものが、車全体の挙動をドライバーが全身で体感する、という感じです)
同じクラスのクルマとは思えないような進化のような気がします。

今や国内でのこのクラスの販売シェアはインプレッサが大きく占めていますが、アクセラがこの新型で、奪われたシェアを取り替えしそうな予感がします。

さすがにマツダの世界戦略車だけあって、その本気度が違うような気がします。
フルモデルチェンジまでにたったの4年しか経過していないことも、その表れのようにも感じます。

まだ発売まで1ヶ月弱ありますが、アクセラの販売状況が楽しみでもあります。

20S Turing Lパッケージの試乗はこちらをご覧ください。
ハイブリッドS L パッケージの試乗はこちらをご覧ください。

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