2013年10月29日火曜日

マツダ 3代目新型アクセラ(BM) 20S Turing Lパッケージ(6AT)試乗レビュー

前回のブログで新型アクセラ 15Sの試乗レビューを書きましたが、今回は新型アクセラ 「20S Turing Lパッケージ」の試乗レビューについてまとめたいと思います。
※以下「20STL」と表記します。

15Sと共通する部分もありますので、ベースは「15S」で書いたレビューになります。
15Sとは異なった印象を持った部分や、15Sと比較した場合などについてのみ、こちらのレビューにまとめたいと思います。

そのため、15Sの試乗レビューの日記も併せてご参考にしてもらえたらと思います(^-^)
また、ハイブリッドS L パッケージの試乗レビューも掲載しましたのでご参考にしてください。


内装について
「20STL」はシートがレザー仕様になっているのですが、この素材や触り心地がどうも安っぽさを感じてしまいました、アテンザのLパッケージのシートなんかとはだいぶ質感が違います。
正直、通常のシートの方がいいんじゃないかと思ってしまったくらいでした。
また、内装についてはドアトリムの一部分の素材が異なっていたりと、部分的に向上している点が見られました。


走行性能など
タイヤは215/45R18サイズで、トーヨータイヤのPROXES T1 スポーツを履いていました。

15Sよりも10mm太いタイヤで、且つスポーティタイヤを履いているものの、低速でのステアリング操作は軽めです。80kmくらいまで出すことができましたが、中速以上ではステアリングの軽さはあまり感じられなくなりますが、どっしりした感触はあまりなくて、ゆったり乗る味付けのように感じました。
この辺りはアテンザに近いフィーリングのように感じました。
また、ステアリングインフォメーションは「15S」よりも薄いように感じられ、物足りなさを感じました。

ステアリング操作に対する応答性は、クイック感は薄いですが、ごくごく自然で素直なフィーリングで、運転はとてもしやすいです。


エンジンについて
加速については、ものすごく自然なフィーリングです。
アクセルの踏み込み量と速度アップの感覚が絶妙で、アクセル操作に応じて、非常に素直な加速をしてくれます。
これは1.5リッター車よりも、非常に完成度が高いように感じました。
エンジン音については、「15S」で感じられた機械的な高音もなく、ガソリンエンジンらしい音で、気になるノイズなどもなく、静かにエンジン音を聞かせてくれるような味付け(演出)があるように感じました。
ちょっとした高級車のようです(言い過ぎかも知れませんが)


ミッションについて
ミッションについては「15S}との大きな違いはなく、マニュアルモードでの変速レスポンスの悪さも同じです。
ただ、「20STL」にはパドルシフトが装備されているのが違いでしょうか。
パドルシフトは、手軽に操作出来るという面でメリットは大きいです。あとはもう少し変速レスポンスが早ければなぁと改めて感じてしまいました。


燃費について
走行距離としては7kmくらいを走り、道路はやや渋滞もあったような状況で、燃費計表示は12.1kmを示していました。
ちょっと加速してみたり、色々な走り方をした割には悪くない燃費かなと思います。


乗り味について
乗り心地についてはやや大きめの窪みなどでは、それなりにショックも感じますが、細かい振動は「15S」よりも抑えられているように感じました。
ボディや身体に伝わってくる振動などの味わいは「15S」よりも明らかに上質だと思います。


ブレーキについて
ブレーキペダルの硬さなどは「15S」と同じ感覚なのですが、効きについては「20STL」の方が初動から強めに効く感じで、初動でカックン気味になることもありました。
タイヤの違いなどが影響しているのでしょうか。慣れれば気になる程ではないとは思います。
効きとしては充分すぎるくらいです。


アクティブ・ドライビング・ディスプレイについて
アクティブ・ドライビング・ディスプレイは「20S Turing」以上に装着される装備です。運転席のフロントガラス付近の小さなディスプレイに、スピード表示などをしてくれます。

試乗した時には、ディスプレイの角度が合っておらず、営業さんも角度調整が分からない状態だったので、試乗中はスピード表示がよく見えなかったのですが(角度調整は可能だそうです)、視線を逸らすことなくスピード表示が見えるのは、安心だなと思いました。
また、レーダーが前車を捉えるとディスプレイに車の絵が表示されたり、ナビでルート設定をしていれば、右左折時には矢印もディスプレイに表示してくれるそうです。

ディスプレイはエンジンを切ると、インパネ内?に格納されるので、誤って手を触れてディスプレイが折れた!ということもなさそうです。
新型アクセラの特別感のある装備だと感じます。


20S Turing Lパッケージと 15Sの試乗まとめ
さて、「20STL」を試乗してみて、「15S」とは乗り味が結構違うように感じました。
20Sは全体的に上質な乗り味で、しなやかさも兼ね備えた紳士的な味わいがあります。

それに対して「15S」は「20STL」程の上質さはなくて、どこかで荒々しさというか、雑な雰囲気が残っている感じで、大人になりきれていない青年のような感じです。

普通に考えれば「20STL」の方が良いに決まってると思うところなのですが、上質さのレベルが上がりすぎたことで、運転の楽しさまでが薄れているような感じがしてしまいました。(あくまで試乗レベルでは分からなかった、という意味です)

「15S」は上述した拭い切れない粗々しさみたいな部分があって、そんなところが運転の楽しさも感じさせてくれているように感じました。
具体的に挙げるのは難しいのですが、やや甲高いエンジン音であったり、フラットさに欠けるトルク感、ステアリングにコツコツと伝えてくるインフォメーションなどかなぁ。こんなところが「15S」に感じられる点です。
要するに進化しきれてない部分と言えばいいのかなぁ。昔ながらの味わいが個人的に好きなのかも知れません。

とは言っても、「20STL」のグレードの方が新しいかたちでの「運転の楽しさ」を提供してくれるのだろうと推測します。
「20STL」は、オーナーになってじっくり乗っていくことで、色々な奥深さを感じられるような気がします。
また、2.0リッターモデルを新型アクセラの主力車種としているマツダの方針からしても、「20S」以上のグレードの乗り味が、アクセラの開発チームの意図したフィーリングに最も近いのだと思います。

「20STL」と「15S」のスペック的な違いといえば、エンジンは勿論ですがタイヤや車重などですが、その違いでこうも印象が違うのかなぁとちょっと驚きを感じました。

という訳で、「20STL」は全体的にはレベルの高いクルマに仕上がっており、オールマイティに満足感を得られるクルマだと思います。
その代わりに運転するワクワク感みたいなものは、試乗レベルの走行時間、距離だけでは、いまいち感じることが出来ませんでした。
試乗ではそこまで感じられないくらいの奥深さはあるようにも感じますので、単細胞のぽんにはそれに気づかなかっただけなのかもしれません(^_^;)
このグレード(20STL)は、オーナーになってからこそがクルマの良さが分かる出発点のような気がしています。

試乗する前には、カタログを見ていて「自分が買うなら絶対に20S Turing以上だろうな」なんて思っていたのですが、試乗してからは「自分に合ってるのは「15S」なのかも」と考えを改めていたりもします。
うーむ、カタログスペックだけでは感じ取れない部分が多いのが、クルマ選びの醍醐味でもあり、奥深さでもあるように改めて感じた気がします(^-^)

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