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2015年8月6日木曜日

映画レビュー ジュラシックワールド・・・90点 22年ぶりのハリウッド恐竜パニック

久々の映画一言レビューです。今回は「ジュラシックワールド」です。

原題:Jurassic World
全米公開日:2015年6月12日
全米興収:約6億3200万ドル(2015年8月3日現在)
日本公開日:2015年8月5日
日本興収:まだ不明

2014年11月29日土曜日

映画一言レビュー:「イコライザー」「インターステラー」「6才のボクが、大人になるまで。」

今回は映画レビューです。
映画はちょくちょくと観に行ってはいるものの、レビューを書くのは物凄く難しくてつい書かないで終わってしまっています(^_^;)
なので長いレビューを書くことは諦めて、「一言レビュー」という感じで不定期に何本かまとめて書いていこうかなと考えを改めました。
今回は「イコライザー」「インターステラー」「6才のボクが、大人になるまで。」の3本です。

2014年4月5日土曜日

白ゆき姫殺人事件 映画感想 ~情報化社会の裏の顔を描くサスペンスホラー~

今回は映画レビューというか、映画感想です。
今回は邦画の「白雪姫殺人事件」です。
白雪姫殺人事件 映画レビュー

採点・・・75点

美人OLが殺される事件が発生。
テレビ関連の仕事をしている赤星(綾野剛)の元に電話が。その知り合いは、事件で殺された美人OLの同僚・知り合いでもあり、「その事件で警察から事情聴取された」というところから物語が展開していきます。
彼は、特ダネを掴むチャンスと言わんばかりにその事件を調査、取材していきます。
赤星が、電話で聞いたことをツイッターですぐさまつぶやいていく姿は、他の人が知り得ない情報を自分が持っているという「優越感」や、「認められたい」、「一目置かれたい」という欲望が先行してしまい、既にモラルが欠落している様子が伺えます。

その電話の情報を元に、関係者に取材を進めていき、疑わしい人物である「城野美姫(井上真央)」にスポットを当てて、ワイドショー番組の特集を制作していきます。

この作品、犯人や犯行の動機などの真相については、驚きの要素はなく、至ってシンプルなものです。
けれどもこの作品の怖いところは、そんなシンプルな事件の背景で、話題性だけが大きく膨れ上がったり、事実と異なる憶測や、噂が飛び交っている状態になってしまったということです。

それのきっかけとなるのが「テレビ取材・報道」「ネット」な訳です。

「テレビ報道」などのメディアは、現代社会では必要不可欠であり、最新の世界情勢、色々な情報が配信され、人々の関心、注目度も高いものです。

「ネット」は情報収集が出来る上に、自分から情報を発進したり、様々な人々とコミュニケーションの取れるツールです。

どちらも上記のような「良い面」も有るのと同時に「悪い面」もある訳です。

「テレビ報道」であれば、間違った内容であるにも関わらず、配信された情報は瞬く間に広がり、多くの人びとが「信じこんで」しまう面。

映画中盤で、赤星が取材テープを番組用に編集している場面で、隣にいたADが「この人達、本当のことを言っているんすかね」という言葉を発する場面があります。
赤星はそんな言葉にも耳を傾けようともせず、番組用の編集を続けています。

「テレビで情報を流す」という、大変重く責任のかかる仕事をしていながら、証言者の話が事実であるかどうかすら確認しようとしていない訳です。

「ネット」であれば、機密情報を簡単に流してしまったり、すぐさま誹謗中傷が繰り広げられたりする面。
テレビの報道を見た視聴者が「城野美姫」について本名がバラされ、顔写真まで掲載されて、身勝手な批判や疑いが繰り広げられていきます。

「テレビ報道」「ネット」どちらにも「表の顔」と「裏の顔」が混在していると言えます。

「表と裏」と言えば、殺された美人OLである三木典子(菜々緒)も同様です。
彼女は美しく、誰からも注目される華やかな「表の顔」を持っていると同時に、気に入らない人物は潰していこうと、陰湿な行為を繰り返す「裏の顔」を持っています。

「裏の顔」に注目すると、どれも絶望してしまうものの、城野美姫のことを信じていた「親友」は希望の光りとも言えます。
そう、希望の光を与えてくれるのもやはり「人」な訳です。

「何かいいことありますよ」

そんな城野美姫のつぶやきには、情報が錯綜され、情報に翻弄される現代社会の中で、これからも前を向いて進んでいくという意志が感じられるように思いました。彼女にもわずかながらに希望の光りが見えていたのかも知れません。

役者については菜々緒さんについては、美しさという一面は映画の中で充分引き出されていたものの、陰湿で意地の悪い女を表現する役としては、その力量がまだまだ不足しているように感じました。

井上真央さんについては「地味なOL」という、女優が敬遠しがちな役どころを、その通りに演じており、「地味で華がなく自身がない」感じが充分出ていたように思います。

「サスペンス」というジャンルで観ると、若干物足りなさはあるかも知れないものの、そうではない部分が作品の主題という点を承知していれば、実際に起こりうる、或いは起こっていることを描いているという点で評価できる作品だと思います。

2014年3月29日土曜日

ローンサバイバー 映画感想 ~リアルな銃声音の中で繰り広げられる激しい銃撃戦に圧巻~

ローンサバイバー、ピーター・バーグ

採点・・・80点

今回は映画 ローンサバイバーの映画レビューというか、映画感想です。

アメリカの特殊部隊「ネイビーシールズ」の事実に基づいた戦いを描いた映画です。
冒頭ではネイビーシールズに入隊するための過酷な訓練が描かれており、彼らはその訓練に耐えぬいた選りすぐりの精鋭たちであることが伺えます。

「ネイビーシールズ」を描いた同様の映画としては、最近では「ゼロダークサーティ」がありますが、こちらは最終的に「敵地に攻めこむ」のに対して、ローンサバイバーは「敵に囲まれ、追い詰められていく」場面を描いています。

作戦に参加した4人は、任務中に現地のヤギ飼いに見つかり、彼らを一度は拘束するものの、彼らをどうするかで揉めます。拘束したままにして、彼らが死ぬのを待つか、開放するか、はたまた殺してしまうか・・・。メンバーそれぞれが主張することが異なり、それぞれの人物が考えの重点を置く部分が異なることが伺えます。
結局彼らを開放したことで、最悪の事態に陥ることになります。

タリバンとの激しい銃撃戦は、全方位から聞こ、反響する非常にリアルな銃声音が映画館内を飛び交い、戦場の恐ろしさが感じ取れます。
追い込まれるシールズは、ほとんど崖のようなところから飛び降りたりもしますが、転がり落ちながら身体が岩に叩きつけられるシーンが何度も出てきます。

これが痛い。痛い。本当に痛い。

鈍い音とともに何度も頭や身体を打ち付けられます。体中を打ち付けられながらも、それでもなお戦い続けられる戦闘能力のあるシールズの凄さは圧巻です。

そんな彼らもついにはラトレル一人となります。そのラトレルを救ったのは、見た目ではタリバンと区別のつかないパシュトゥーン人です。

そのパシュトゥーン人は、ラトレルを命を懸けて守ろうとします。なんとも皮肉なものです。
シールズがヤギ飼いの命を開放し、シールズがタリバンに命を狙われ、そのシールズをパシュトゥーン人が救う・・・。
繰り返される殺戮の歴史の裏側で、同じように命を「救う」という歴史も繰り返されてきたことが伺えます。
殺戮も救うという行為も、全ては「人間」がやっていることです。

人が殺し合う中で、ある人はある人を助け、命を助ける・・・。
こんなことであるならば、最初から殺しあうことなどしなければいいのに。
なぜ人間同士で殺し合い、争いが起こってしまうのか。

結局は戦争、はたまた人間の行う殺戮行為に対する答えの出ない疑問にたどり着いてしまいます。

この映画はアメリカ主体の作品であり、「この作戦での戦死者に捧げる」的な意味合いも持っている映画なので、決して平等な視点で描かれてはいないと言えます。
なので、最後は「アメリカは世界の敵と戦ってる」みたいに感じ取れる訳ですが、アメリカの行為は果たして本当に正しいのかどうかは、疑問が残るところでもあります。

繰り返し制作される戦争映画。
戦争映画が作られ続ける限り、実際に世界で戦争は続いているということを意味しているのかも知れません・・・。
戦争映画が作られなくなる時が、早く来ることを祈りたいものです。


2014年3月23日日曜日

アナと雪の女王 映画感想 ~映画館で体感できるディズニーの夢世界~

採点・・・80点

正に王道的な「ディズニー映画の世界」を堪能できました。

触ったものを凍らせてしまう魔法の力を持った姉エルサ。その力のせいで幼い頃に妹のアナを危険な状況にしてしまったことから、その後は閉じこもることを決心し、人との接触も拒み続けることとなります。
一方アナは、当時の「事故」の記憶はなくなっており、姉に拒まれることと、お城の門が閉ざされたままの状況に不満を持っています。

魔法の力に悩む姉エルサと、姉の悩みも知らないままの自由奔放な妹のアナ。

相反する二人ですが、姉妹であることに変わりはなく、妹はその自由奔放さ故か、二人の関係も「いつか解決できるさ」的な楽観的なところがあります。
その楽観的なところは、国を雪の世界に変えてしまったエルサのところへ向かうのも、「どうすれば分からないけど、会えばなんとかなる」的なところからも伺えます。

主人公を支える脇役達も魅力的です。
アナと一緒に行動するクリストフにスヴェン、そして忘れてはいけないオラフ。
オラフは子供受けしそうな愛嬌と面白さを兼ね備えたキャラクターで、鑑賞中は何度も笑い声が聞こえていました。

悪役としては、悪巧みを持ってアナに接近したハンス、エルサの魔法の力を見ただけで、彼女を敵とみなすヴェーゼルトン公爵。嫌味の効いた数々のセリフで「嫌なヤツ」として安定した立ち位置になっています。

ストーリー自体は至ってシンプルだし、勧善懲悪なキャラクター設定もわかりやすいと言えます。

敢えていえば、各キャラクターの人物描写が少ないことで、親近感が薄い点や
物語中で、やたらと「愛」を強調してしまっている点、大きなヤマ場もなく展開されるストーリーなど、「大人」から見ると気になる点がいくつかあるのも事実です。
(この作品の「愛」は、姉妹愛(家族愛)を表現していたのはよかったと思いますが)
が、やっぱりディズニー映画はこれでいいのではないかと思ってしまいます。

大人になると、物事を見るのにもひねくれた見方をしたり、ちょっとした欠点を批判ばかりしてしまい、「素直さ」や「本質を見る心」が欠けてしまっているのかもしれない。
だけど、この映画を見ると「細かいことは気にしなくたっていいんだよ」「とにかく楽しもうよ」とでも言われているかのように感じてしまうのです。
トロール達とのダンスシーンは、まるでディズニーランドのミュージカルパレードを見ているような気持ちにさせてくれます。

また、単純明快なストーリーに一役買っているのは、言うまでもなく「歌」です。
この映画をミュージカル風な作品にしたのは間違いなく正解で、淡々とストーリーが進むことで、一歩間違えばめば飽きられてしまうかも知れないようなタイミングで「歌声」が耳に入ってきます。

ぽんは吹替で観ましたが、吹替の歌がまた素晴らしかったように思います。
特にアナ役の神田沙也加に、エルサ役の松たか子。
歌と同時に声の演技も同様に素晴らしく、吹替ながらキャラクターに合った声(命)が吹き込まれているように感じました。

観終わった後、モヤモヤのない清々しい気持ちを感じられるのは、ディズニー映画ならではなのではないかと思います。
童心に帰って子どもたちと同じく「素直」な気持ちで見られれば、感動もひとしおなのではないでしょうか。

大人になって忘れてしまっていた感情を思い出させてくれるような、そんな作品だったように思います。


2014年3月15日土曜日

オールイズロスト 映画感想 ~臨場感あるサバイバル映画~

オールイズロスト ロバート・レッドフォード

映画:オールイズロストを観てきましたので、その感想というかレビューです。

採点:75点(万人受けはせず)
  ※この映画は正直言って賛否が別れ、むしろ好まない人の方が多いと思われる作品です。

一人でヨットで航海している時に発生したトラブルにより、海上で遭難してしまうというストーリーで、本当にその内容だけに的を絞り、主人公の行動を事細かく描写した映画と言えます。

主演はロバート・レッドフォードです。
ロバート・レッドフォードの完全な一人芝居の映画です。

船が浸水、嵐にヨットの転覆など、数々の「見せ場」とも言えるシーンはあるものの、そこに過剰な演出はなく、見ている方も切望の淵に立たされているような錯覚すら覚えます。

また、上記の通り主人公の作業を事細かく描く部分に臨場感があります。
その描写には言葉や解説は一切ないため、ロバート・レッドフォードの「動き」だけで何をしているのかを追っていく必要があります。
その描写は本当に些細なものまであります。例えば最初の方のシーンで衝突したコンテナをヨットからどかすために使ったロープを、少し考えてから取りに行くシーン。
「後々何があるか分からないし、あとでまた使うかも知れない」という、トラブル後から今後の不安感とその回避策を考える、人間の心理がよく描写されている場面だと思います。

映画ではほとんどが海水の上とヨットの中、そして救命ボートの中の映像ですが、時折穏やかな晴天のシーンや、海水の中から、海に浮かぶ船と魚が泳いでいる映像が挿入されます。そこには海の持っている壮大さや美しさが感じられます。
その一方で、船の下で泳いでいた魚達を食べようとするサメらしき姿も描かれ、自然界の弱肉強食が表現されています。
その弱肉強食の世界が、主人公を襲う海(自然)の怖さと重なり、容易には生き残れないことを表現しているかのようです。

この映画では、人間が極限状態に陥った時、生き残るためにどうあがいていくのか、という点を描くことに「全て」が注がれています。
主人公の人物の内面が伺えるのも、冒頭の手紙の内容くらいです。
それ以外は主人公がどんな人物で、どんな人柄なのかは一切分かりません。要するにそれらは、この映画の中では「どうでもいい」のです。

生きる事を諦めてはいけないこと、命の尊さと希望を感じさせてくれるエンディング。
そしてスタッフロール。
スタッフロールの「CAST」には、ロバート・レッドフォード一人の名前のみ。そして彼の役名は「Our Man」。
そう、彼の役には名前すら存在しなかったことに気付かされます。
生死に関わる場面では、細かいことはどうでもよくなり、もはや名前すらもどうでもよくなってしまうのだ・・・。スタッフロールにまで「生き残るための苛酷さ」の仕掛けがなされていたようで、愕然としました。

この映画、全編通じて「サバイバル」に徹したことで、映画とは思えないような臨場感が出ていたように思います。


永遠の0(ゼロ) 映画感想

今回は、今更ならが「永遠の0」の映画感想というかレビューについてまとめたいと思います


永遠の0 岡田准一

採点:90点
祖母の死をきっかけに、孫の2人が祖母の前夫である宮部久蔵について調べていくという物語。

当時の人物からの聞き込みで、「臆病者」「死にたくない」と話していたという宮部久蔵がなぜ特別攻撃隊に志願し、亡くなったのかというミステリーじみた内容で展開していきます。
映画は回想シーンと現代シーンが相互に展開していく流れです。

宮部久蔵のことを「臆病者」と語る人が大半の中、わずかな人物だけが
知っている(語る)宮部久蔵という人物の本当の姿が徐々に判明していく展開に、自然と引き込まれていきます。

戦時中の映像は、邦画としては非常に完成度が高いと感じ、戦闘の臨場感や空中戦でのカメラワークなどリアルに表現されており、戦時中の異常な状態を感じ取るには十分です。

この映画は戦争に対する批判と共に、当時の大日本帝国の行った作戦(特別攻撃隊)や、戦死に対する誤った考え方(お国の為に死ぬことは素晴らしいのような)に対し、宮部久蔵というキャラクターを通じて痛烈に批判しているのだと感じました。

宮部が負傷した同士に対し「これからの日本に必要なのはあなたのような若い人々なのです」といった会話からも、そのことが伺えます。

終盤、祖父(夏八木勲)の会話の中に「当時の戦争経験者、一人ひとりにそれぞれの物語があった」という言葉は非常に重みを感じます。

宮部久蔵など、数名を描いただけでもこのボリュームです。戦争経験者一人ひとりの物語は計り知れません。
それだけ多くの人々の想いを狂わせ、人生に影響を与えた戦争の恐ろしさ。
そして、戦時中の多くの犠牲の元に現代の日本が構築されているのだということを改めて痛感させられます。

宮部久蔵最後の涙にはどんな想いが込められていたのか。
そして現代の我々はこの歴史をどう受け止める必要があり、未来へ繋げていく必要が必要があるのか。
これは現代の我々への宿題なのかも知れません。


2014年3月13日木曜日

ダラスバイヤーズクラブ 映画感想

ダラスバイヤーズクラブ マシューマコノヒー

採点・・・85点

今回は映画レビューというか、感想です。作品はダラスバイヤーズクラブです。

一人のカウボーイのエイズ感染後の人生を描いた実話の物語。主人公演じるマシュー・マコノヒーのガリガリっぷりは正に病的な姿で、冒頭から驚き、圧倒されます。
タバコ、酒、ドラッグなどやりたい放題の主人公が、ちょっとした事故で病院に行った時に、エイズ感染であることと余命30日であることを告げられます。

自分がエイズということに半信半疑だったものの、エイズ感染について調べていくことで、間違いないことを確信します。
ここからは生きることに必死になる姿が描かれます。
生きる為にいろいろな薬を使ってみたりして、その入手方法は犯罪レベルなのはご愛嬌でしょうか。

病院で知り合った、ゲイのレイヨンと協力し、会社設立してエイズ者に薬を配るまでに至ります。エイズ宣告後は「死にたくない」という想いからか、お酒やタバコ、ドラッグをやめて、生きるために必死になります。
その姿はエイズ発覚前よりも活き活きとしており、エイズ発覚後の方が健全でまっとうな生活をしているのがなんとも皮肉にも見えます。
また、レイヨンと一緒に行動することで、ゲイに対して偏見を持っていたのに、友達と思うようになり、終盤には抱き合ったりと、心境の変化もよく描写されています。

まともな薬もなかった当時、製薬会社はそれを裏手にとって効果の期待も怪しい薬でビジネス展開するという、政治と製薬会社の闇部分も描かれます。
この1980年代当時、不治の病という点や、同性愛者や麻薬中毒者にエイズ感染者が多かったことから差別的な偏見が多かったことも伺えます。
当時、エイズを「治す」のではなく、エイズと共存していくために動いた主人公の考え方や活動は画期的だったのだと思います。それは死の恐怖が背後にあれば尚の事、勇気ある判断なのだと思います。
誰かを救うというものはなくて、「エイズ患者達に適切な処置」をする為に貫いた自分の意志。
当時の国や医療の方針からすると、それは「異端」扱いで煙たがれる存在だったものの、どんな手を使ってもそのやり方を変えなかった辺りりに、主人公の生き様が現れています。

序盤ではどうしようもない人間に思えた主人公。
映画が終わってみるとすげーカッコいい主人公に変わっていました。

映画は観ているだけで終わってしまいますが、これを観て僕らは何かしなければいけないことがあるのではないか・・・。
そんな気持ちさえ持ってしまう作品でした。


2014年3月12日水曜日

グランドピアノ 映画感想 ~公演会場で展開される密室サスペンス~

映画グランドピアノ イライジャウッド

採点:65点

今回は映画レビューというか、感想です。作品はグランドピアノです。

ミスのトラウマから表舞台から消えたピアニスト。5年ぶりの復帰公演で「1音でもミスをしたら殺す」というスナイパーからのメッセージに翻弄されるサスペンスです。

主人公にイライジャウッド、スナイパー役にジョン・キューザックという顔ぶれ。
「フォーン・ブース」のような電話ボックス1場面で進む展開とは若干異なり、公演会場全体を使っています。
スナイパーの指示で耳に着けたイヤフォンで脅しをかけられたり、色々と指示される主人公。観客の目もあり主人公は動こうにも動けず、正に公演会場という「密室」の出来上がりです。

芸術チックなオープニングや、美しいピアノの音色と共に、ピアノの回りを動きまわったり、時にはピアノの中まで入り込むカメラワークの中で展開される主人公とスナイパーの駆け引きは中々の見応え。

登場人物の描写の少なさ(奥深さがない)や、後半のやや強引とも感じられるストーリー展開、ジョン・キューザックの良さが全く出ていないスナイパーの人物像など、その辺りは「二の次です」とでも考えているか、この映画はあくまで娯楽サスペンスとして作られた印象です。

映画作品としては凡作ではあるものの、そのピアノの音色は鑑賞後にも余韻が残り、ピアノコンサートに行ってみたくなるような気分にさせてくれました。


2014年2月12日水曜日

アメリカンハッスル 映画感想 ~万人受けはしないが、ハマる人にはハマる一級ドラマ~

アメリカンハッスル 映画レビュー

ストーリー自体は比較的単純です。FBIが逮捕した詐欺師を利用(協力?)して、政治家の汚職事件を暴く、といった内容です。
こう書くと簡単なのですが、物語の展開がスピーディに進んで行くため、キャラクターの相関関係と名前であったり、政治家の賄賂絡みの内容など、理解しながら話に付いていくのは結構大変かも知れません。
上映時間は比較的長め(138分)であるものの、上述の通りスピーディーに物語が展開していくので、ダルい部分は全くない上に、アメリカらしいユーモアを交えた会話や演出は、充分に楽しませてくれます。

キャラクターはそれぞれ個性が引き立てられている上に、演者も素晴らしいと感じます。
あのバットマンと同一人物とは全く思えない出で立ちの役のクリスチャン・ベールを筆頭に、エロさ全開の不倫相手役のエイミー・アダムス、大きなヤマの検挙に力を注ぐ刑事役のブラッドリー・クーパー、精神的な病気持ち役のジェニファー・ローレンスなど、2014年アカデミー賞(主演男優、女優、助演男優賞、女優)にノミネートされるだけのことはあります。演者も重要ではあるものの、描かれるキャラクターの設定や、演者を引き立てる演出も大事であることを、この映画を観るとよく分かります。

と、ぽん的にはとても魅力の詰まった作品ではあったのですが、これが万人受けするかどうかと言えば、それは微妙な作品であるとも感じ、賛否の分かれやすい(むしろ否定的な意見が多そうな)作品だとも思います。
要はツボにハマれば面白い作品だと思います。
この作品と観て、雰囲気などに共通点を感じたのは「アメリカン・ビューティー」でしょうか。ユーモアであったり、作品の訴えたいものが映画を最後まで観ると分かってくるという点で共通点を感じました。


以下は若干物語に触れる内容です。
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この映画は終盤まで数々の嘘で塗り固められているように感じました。
詐欺師としてのクリスチャン・ベールは、プライベートでも愛情はないのに結婚生活を続けているし、クーパーは特に愛情もない婚約者と、母親と同居。
エイミー・アダムスはクーパーを騙すために、名前や出身地(言葉訛りまで)まで嘘を付いている始末。だれもが自分の人生のどこかで嘘を付いているのではないか、ということが描かれています。

ジェニファー・ローレンスについては、正直に生きている人物として描かれているようで、また、ジェレミー・レナー(汚職市長役)も、市を本当に良くすることに必死で、その気持ちは本当であることが分かります。

汚職事件についても、結局のところはクーパーが無理やり計画を立てて、それに市長、政治家がハメられた恰好となった訳で、これも結局は作られた事件(「嘘」の事件)と言えるのではないでしょうか。
物語中の「悪の根源は何も変わらないし、捕まえていない」と言った会話があったことからも、「嘘」で作り上げた事件では、何も解決はしないことを伝えたいのではないかと感じました。

そんな嘘だらけの物語でも、最後には「正直」な人生を見つけて、それぞれ進んでいくのが印象的です。(クーパーについては露頭に迷ったままですが)

クーパーの上司の兄貴の話については、クーパーが話を最後まで聞かずに、自分で答えを勝手に作っていたことと、今回の強引な汚職事件計画を立てたものの正しい答えは出なかったという、どちらも正しい答えを見つけることができずに露頭に迷うという、自らの姿を踏襲したものなのかなと解釈しました。

と、作品中で色々と感じたり想うところがあった作品であって、中々深みのある作品であると感じました。
アカデミー賞受賞の可能性は非常に高いのではないでしょうか。
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90点


2014年2月11日火曜日

ラッシュ~プライドと友情 映画感想 ~淡々と描かれるストーリーながら、熱いものが感じられる良作~


今回は映画レビューというか、感想を書きたいと思います。
作品は「ラッシュ ~プライドと友情」です。

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実話に基づくストーリーということで、主演二人(クリス・ヘムズワース=ジェームス・ハント)(ダニエル・ブリュール=ニキ・ラウダ)も実在の人物を演じています。

鑑賞後に二人の写真を調べてみましたが、よく似ているなぁと感じます。
ストーリーについては非常に分かりやすい内容ということもあり、時代背景や人物像を感じ取りながら、物語に入り込むことができます。
ジェームス・ハントは、レース前に緊張の為から必ず嘔吐したり、事故車両の映像などを通じて、当時のF1は、正に「命がけ」の競技だったということが伝わってきます。
スピード追求によるボディの軽量化によることで、安全性などは二の次だったことも感じ取れます。
また、レースに参戦するためには莫大な費用がかかり、運転技術だけあっても難しいという側面も、二人のそれぞれの行動が細かく描かれていることで、よく伝わってきます。
レースシーンは非常にリアルに描かれており、映像と共にサウンド(エンジン音など)を通じても、F1の「異次元の世界観」を感じることができます

実話に基いて描いているためでしょうか、比較的淡々とストーリーは展開していくため、熱いものは感じられるものの、観ていて感情の起伏はあまりありませんでした。
そのため、感動するというよりは「いい話だなぁ」といった感じでしょうか。

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映画タイトルでは「プライドと友情」というサブタイトルが付けられていますが、この二人の関係は友情ともちょっと違って、ライバル、憧れの存在だったのかなと感じます。
主人公二人は、相反する性格ということもあって、自分とは異なる考え方などが憧れの対象だったように思います。

この映画を観て誤解がありそうな点としては「F1は命がけのレース」という点でしょうか。
当時は勿論そうだったことは間違いありませんが、現在は安全性が非常に高くなっているようです。
レーサーの事故死に至っては、1994年のアイルトン・セナ以降は発生していないようです。この辺りはストーリーの軸からはズレるものの、フォローが欲しかった気もします。

という訳で、当時のF1の世界の臨場感や背景などを、ドキュメンタリー的に楽しめる映画であると感じました。
ぽんはF1の世界には全くの知識なしですが、それでも非常に分かりやすい内容で、最後まで楽しむことができました。
未知の世界を分かりやすく描、くというテクニックはロン・ハワード監督の手腕なのかなとも思いました。
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80点