2016年1月28日木曜日

ダイハツ キャストスポーツSA II 試乗レビュー(FF/CVT)

キャストスポーツSAII パールホワイトⅢ
発売から少し経過していますが、やっとキャストスポーツを試乗できました。
試乗車が近場になくて、ちょっと遠出してしまいました。

今回はキャストスポーツSA IIの試乗感想というか、試乗レビューについてまとめたいと思います。
試乗したモデルは「キャストスポーツSA II FF/CVT」になります。
タイヤ
装着タイヤはヨコハマタイヤの「ADVAN A10」でした。タイヤサイズは「165/50 R16 75V」です。

運転席周り
シートはシートリフターを装備しています。
シートの高さについてを一番低くしても、アイポイントは「高め」な印象です。
シート自体は、ホールド感は全くないように感じました。それもそのはずで、サイドサポートはほとんどありません。
シート表皮はレザー調ながら、シートの造りは他のキャスト「アクティバ」「スタイル」と同じようです。
シートの厚みは結構あり、硬めなものでした。ツーリング的な使い方でも十分いけそうなシートなのではないでしょうか。

ステアリングはMOMO製の本革巻きで、ちょっと特徴的なコブもあります。
このステアリングがとても良くて、触り心地も中々のものでした。
また、試乗車にはステアリングスイッチ類のものは装備されていませんが、メーカーオプションによりステアリングスイッチありにもできるようです。

ステアリングはチルト調整のみ装備されていました。(テレスコピックはありません)

各種フィーリング
ステアリング
ステアリングは、出だしではとても軽いです。40kmを超えるくらいからはしっかりした重さとなります。
操作感は、結構クイックめな印象です。インフォメーションも適度にあるのが特徴的で、どんな場面でもタイヤの接地感が4輪ともしっかりしています。
速度が乗ってからのしっかり感のあるステアリングは、カーブでもそのまま維持され、イメージ通りのラインを走ってくれて、とても楽しく感じられます。
「軽快なハンドリング」とは違うのですが、「落ち着きと手応えのあるしっかりしたハンドリング」という表現が正確だと思います。

ロールはかなり頑張って抑えられている印象ですが、抑え過ぎてちょっと突っ張った印象も感じられました。ロールがあまりないので、クルマの挙動を身体であまり感じられないかたちとなり、言ってみれば昔ながらのスポーツカー的なものを感じます。

またシートのホールド性がないため、速い速度で曲がろうとすると、身体はかなり揺さぶられてしまいます。

アクセル
「D」モードでのアクセル操作感は、踏みはじめにもっさり感が若干あります。あとは踏み始めの遊び(あまり反応しない部分)が多めの印象もありました。
それと、加速しようとアクセルを踏み込んでいき、3分の2くらい踏んだあたりから急にシフトダウンして加速するような部分がありました。
アクセル操作に対して、頭の中でイメージする加速感はあまり得られないフィーリングです。
この辺りからは「スポーツ」らしさは感じられません。

「M」モードでは、パドルシフトでシフトアップ、ダウンの操作をしますが、こちらでのアクセル操作では、上述したほどの違和感はなくて、比較的自然な加速をしてくれます。
ただ、若干「重さ」のようなものを感じました。

加速については、特段速いというものは感じられず、一般的な軽自動車ターボのものと似たような印象です。街乗りなどでは特に不足のない加速感です。

ブレーキ
ブレーキはカッチリまではいかず、踏み始めの遊びも若干多めでしょうか。また、踏み始めはやや緩い制度力(やや効きが甘い)です。

そこから更に踏んでいくとしっかり効く制動力が出てきます。
ただ、ブレーキがしっかり効き始めてから、クルマが止まるまでのコントロール幅はあまりない印象で、ブレーキ操作による細かい調整は難しいように感じました。

ミッション・パドルシフト
ミッションはCVTです。
シフトレバーでは上述の通り「M」(マニュアル)モードがあります。
ステアリングの後ろ側にはパドルシフトが装備され、右手側がシフトアップ、左手側がシフトダウンです。
パドルシフトは「M」の他の「D」でも操作可能です。「D」で操作すると、その時だけメーターパネル何にギアの数値が表示され、暫く操作しないとまた「D」に戻る仕様です。

パドルシフトの操作に対する応答性は、すこぶる速いです。操作したらすぐに変速してくれます。
それと、マニュアルモードで1速のまま加速していくと、5700回転くらいで自動的にシフトアップしました。
タコメーター上では、レッドゾーンが7000回転~になっているものの、それは見た目だけの演出のようです。

エンジン
エンジンは基本的には、ムーブなどと同じエンジンなのではないでしょうか。
最近のターボエンジンと同様で、フラットな加速・トルクの出るかたちになっています。
CVTとの相性なのか、「D」モードではそれほど強いトルク感を感じられませんでした。しかしながら、不足のないトルクは出るかたちにはなっているようです。

加速音
加速する時にはCVTの音なのか、「キーン」という音がやけに耳に入ってきます。
エンジン音自体も、この「キーン」音にかき消される印象で、ここはコペンでも感じたものに似ています。
また、サウンド面でも特段スポーティなものはなく、上述のメカ的な音ばかりがよく聞こえる印象です。

アイドリング音
アイドリング時の音は、ややカラカラ音がするものの、結構頑張って抑えてる感じがします。
遮音性は結構頑張っているのではないでしょうか。

乗り心地
乗り心地は「硬い」感じはあまりなくて、突き上げも不快感を感じない程度にマイルドなものに抑えられている印象で、試乗中には不快な突き上げを感じる場面はありませんでした。
この辺りは、ADVAN A10のタイヤの特性が感じられる部分なのかも知れません。
平均燃費
燃費計をリセットして試乗し、試乗後の燃費計の数値は「11.2km」でした、道路が混雑している部分があったこと、アクセルを深く踏んで加速したりする操作もしていた事を考えると標準的な燃費でしょうか。
一般の走行では、18kmくらいが平均になるのではないでしょうか。

その他
ウインカーレバーですが、操作したら、レバーは倒れたままのものが多いですが、キャストスポーツでは操作した後にすぐに元の位置に戻る仕様でした。最初だけ、若干戸惑いました。

アイドリングストップ
アイドリングストップは「M」モードでは始動しなさそうでした。
アイドリングストップ解除について、ステアリングを動かすことでも解除されますが、これは少し動かしただけでは解除されません。
意識的にやや大きめに動かすことで解除されるかたちだったので、誤ってちょっとだけステアリングを動かしただけでは、解除されないようになっているようです。

安全装備
安全装備については、エマージェンシーブレーキ系のものから、エアバッグもサイドエアバッグまでは標準で、オプションでカーテンエアバッグも用意されています。
軽自動車だからこそ、ここまで用意されているのはとても好印象です。


キャストスポーツまとめ
キャストスポーツですが、街乗りからツーリング、ワインディングまで幅広い用途に対応した、「ほどほどなスポーティさ」が感じられるクルマだと感じました。

ただ、「スポーツ」という名前に期待している人からすれば、おそらく拍子抜けするだろうし、アルトワークスと比べられたりしたら、それはかなり不利としか言えないと思います。

ですが、キャストスポーツの特徴は、「スポーツ」と言う名前こそ付いているものの、「スポーツ」重視ではなくて、ワンランク上のオールマイティさを兼ね備えた点だと思います。

それは普段の「足」としての用途から、坂道でのパワー感、そこそこの乗り心地と適度な遮音性による車内の過ごしやすさと、長距離での疲れにくさをカバーするシートや各種フィーリング。
特筆的なステアリングフィーリングを十分に楽しめるワインディング走行、そして一通りのものが備わっている安全装備。

このパッケージングと全体のバランスこそがキャストスポーツの醍醐味なのだと思います。
ただ、そのバランスを作り上げるためだったのか、その分は価格にしっかり転嫁されてしまっているとも言えますが(^_^;)
クルマとしてはなかなか良く出来たクルマだと感じました。

特にステアリングフィーリングは軽自動車の中で、頭一つ抜けてる感があり、普通車でも負けてる車種は多いと感じますし、ここには開発に結構な時間をかけているような印象も受けました。

また、ステアリングフィーリングが特に良く感じたのは、キャストスポーツのサスペンションとタイヤ「ADVAN A10」との相性がすこぶる良かったからなのではないかなと感じています。
適度なグリップ力と、柔らかさも兼ね備え、ちょっとねっとりしたフィーリングが、クルマの接地感と、手応えのあるステアリングを更に良いものにしている印象でした。
(オプションのPOTENZA RE050Aは、試乗していないものの、何となく思うのですが、クルマのスポーツさのアピールや、POTENZAが好きな人のために用意された印象を受け、果たしてクルマとの相性までしっかり煮詰めているのかなぁ、と感じます)

エマージェンシーブレーキや、カーテンエアバッグが選べるのも、スポーツを売りにしたクルマだからこそ大事だし、大きいのではないでしょうか。ここのあたりはダイハツは大したものだと思います。
キャストの役割
キャストについては、スズキのハスラーや、アルトワークス、アルトターボRSに対抗するためのクルマを、このモデル一つで賄おうとした感があります。
一言で言えば「かなり遅れてからの後出しジャンケン」な訳ですが、「スポーツ」については、そこは後出しらしく上手にまとめ上げられた印象があります。

価格的には高額に
ただ、価格的には内容を考慮してもやや高い気がしてしまいます。
ナビなどのオプションも加えたりすると、「これだけ出すなら普通車のほうがなぁ」となってしまう価格になってしまうような気もしてしまいます。

エクステリアデザインも特徴的なもので、デザインが気に入る人も多いかも知れません。
このデザインまで含めてのオールマイティさをもったキャストスポーツは、中々「あり」だなぁと感じました。

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