2012年12月18日火曜日

スイフトスポーツ(ZC32S) ワインディング走行でのレビュー

久しぶりのスイフトスポーツネタになります。
先日、箱根ターンパイクに行ってきました。
箱根ターンパイクといえば、車好き・運転好きの方であればご存知の方も多いと思いますし、よく行かれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。試乗インプレッションなど、雑誌でもよく取り扱われている道路ですね。
ターンパイクでは坂道が続き、緩やかなカーブ、急なカーブなどがあって、様々な点から車のポテンシャルを確認でき、運転自体も楽しめるという、好条件を満たしている場所だと思います。

ZC32Sでは、初めてターンパイクを走ってきた訳ですが、そこを走った時とその他のワインディング路(芦ノ湖スカイラインなど)を走ってみて、スイフトスポーツについて感じたことなどについて、オーナーズレビューとしてまとめたいと思います。

まずは登り坂です。ここでは主に2,3速での運転になります。
2速→3速の変速では、ある程度引っ張っておいて変速すれば、あまり減速もせずにスムーズに変速できます。
これはクロスレシオのミッションの恩恵もあるのかもしれません。
ただ、3速にするとパワー感に不安感が出てきます。
とは言うものの、3速まではアクセルを踏み込んでいればそこそこ加速するかたちです。4速にすると速度維持か速度が低下してしまうような状態になり、加速はほどんどできないような印象でした。
登り坂では、やはり非力さが顕著に出てしまう印象があります。
登坂車線で道を譲ってくれる車がいたのですが、短い距離の登坂車線の間では1台抜けるか抜けないかといったところでした。
とは言うものの、このクラスの車として見れば非常に頑張っているなぁとは感じます。
登り坂が続くために燃費もガクンと落ちてしまいますね。ビューラウンジに着くまでには、燃費計表示で3~5kmくらいは落ちてしまいます。

パワー感については、以前に乗っていたデミオスポルト(DE5FS)に比べでも、スイフトスポーツの方がかなり優れているように思います。
デミオスポルトでは3速でも速度が乗らずに厳しくなる場面が多々ありました。


コーナーでは、ある程度の速度で曲がろうとすると不安を感じる印象があります。
これはステアリングが軽いことと、路面からのインフォメーションが薄いことなどによって、車の挙動が掴みにくいことが理由かなと思っています。
ただ、こう感じるのはこの車のタイヤの限界付近での挙動などを未経験であるため、車の状態を把握しきれていないことも要因なのかなとも思います。

また、ステアリング操作に対して素直な応答を示し、「キビキビとよく曲がってくれる」のは間違いないのですが、その先にある楽しさのようなものはあまり感じられないように思います。
よく曲がってはくれるのは確かなのですが、「ゲーム的感覚」というのでしょうか。
ドライビングゲームなどでは、どんなにリアルにしても車の挙動などは全く伝わってこないので、「運転している」という感覚は薄味というか、ほとんど感じられませんが、それに似た感覚でしょうか。ちょっと大げさな表現になりますが。
とにかく、身体に伝わってくる感覚が薄い気がします。
路面からの情報が濁っているというか、手袋(?)を嵌めているような感覚というか、どうもフィルターがされているような感覚です。
ある意味コンフォート的なフィーリングのようにも思います。

コーナーを走り抜ける時のぽんの個人的な理想としては、ステアリングの手応えや路面からのインフォメーションなどから車の状態が伝わってきて、身体でその変化をしっかりと感じながら、車を操作することへの一体感を持ちながら曲がれる」ことで、それがカーブを曲がることの楽しさにも繋がると思っているのですが、ZC32Sではそれがあまり感じられないように思います。
※以前に乗っていたアクセラ(BL5FW、タイヤはP-ZERO NERO)では、この辺りのフィーリングがとても素晴らしく、曲がることが本当に「楽しい」と感じさせてくれる車でした。

簡単にまとめますと、「坂道ではやや非力さを感じてしまい、ワインディングではドライバーへ伝わる情報が薄味である分、運転の楽しさが犠牲になっているように感じる」というのが実際のところの感想です。

車が秘めているポテンシャルが高いのは間違いなく、恐らくかなり高い速度域でコーナーへ侵入しても、車は何食わぬ顔で駆け抜けてくれるのではないかとは思っています。
ですが、車の状態が掴みにくいことから、限界を超えた時のタイヤの破綻も突然起きるような気もします。

「タイヤは今こんな状態ですよ」みたいなのを、ボディやステアリングを通じて教えてくれたり、車の状態なんかをもう少しし肌で感じさせてくれると、この車の楽しさがグッとアップするような気がします。

ちなみに、肌で感じる感覚はアクセラはもちろん、デミオスポルトの方が優れていたようにも感じます。

うーむ、これが「スポーティフラッグシップ」の開発コンセプトがもたらした代償なのでしょうか。ワインディングを走ると、どうも消化不良気味な感覚がいつも残ってしまうんですね。

と、ちょっと厳しい評価になってしまいましたが、車自体はとても気にっています(^_^)
乗っているからこそ物足りない部分も出てくるというか、気になってしまうといったところでしょうか。

今後行なわれるであろうマイナーチェンジで、この辺りは修正してくるのかなぁとか考えたりしていると、オーナーとしては楽しみであり恐怖(?)でもあったりします。

2 件のコメント:

  1. はじめまして、4月からZC32Sに乗っているしそと申します
    楽しくブログ読ませてもらいました^^

    スイスポ、本当に高い完成度ですよね

    でも、アクセラデミスポが楽しいという評価、よくわかります
    自分も最初の車はユーノスロードスターでした
    マツダは楽しい車を作る才能がありますよね

    でもでも、やっぱりスイスポ、気に入ってますw走る曲がる止まる。非常に高い次元でまとまっていると思います

    返信削除
    返信
    1. はじめまして。コメントありがとうございます。
      おぉ、スイスポオーナーさんなのですね。スイスポは本当にいい車ですよね。しかもコストパフォーマンスも素晴らしいと思います。本当に運転が楽しい車です。
      ユーノスロードスターということはNA系でしょうか。ロードスターは特に運転楽しいみたいですよね。オーナーだったなんて羨ましいです。
      マツダはロードスターの他にも運転が楽しいと思わせてくれる車って多いですよね。私はデミオが運転の楽しさというものを始めて教えてくれた車でした(^-^)
      でも今はスイスポ最高!ですが(^_^;)

      削除