2013年7月28日日曜日

スイフトスポーツ(ZC32S) 7月18日MC後の10kg軽量化について考える

2013年7月17日にマイナーチェンジされたスイフトですが、主要諸元を見るとベースグレード、スイフトスポーツ、スイフトRS全てで車両重量が10kg軽量化されています。
※ベースグレードの4WDのみ、変化がありません。

スイフトスポーツについては、車両重量が1050kg→1040kgになっています。(6MT)
スイフトのマイナーチェンジのニュースリリースでは、この10kg軽量に関するコメントは何もありません。
スイフトスポーツが現行モデル(ZC32S)にフルモデルチェンジされた時のニュースリリースには、
「衝突安全性能や走行性能を高めながらも車両重量を約10kg軽量化した(6MT車)」と発表していることもあり、通常であれば10kgの軽量化も充分なアピールポイントになっていいはずです。

今回はこの「謎の10kg軽量化」について考えてみます。

車両重量とは
そもそも車両重量とは何かについて整理してみます。

道路運送車両法に40条-5にチラっと記述があります。

上記に記載されている「運行に必要な装備」については、以下のサイトが参考になります。

車両重量の下一桁(1の位)の取扱
また、車両重量の下一桁(1の位)の数字にも注目します。以下のサイト(PDF)が参考になります。

注意書きに、「車両重量の端数が10Kg未満の場合は切り捨てて計算します」とあります。
これが適用されるため、どのクルマのスペック表・主要諸元を見ても、車両重量の下一桁は「0」になっているのでしょう。

車両重量=実重量とは言えない
上記のことから、スペック表・主要諸元の「車両重量」は、正確な「実重量」とは言えません。


これらのことを、今回の10kg軽量化されたスイフトスポーツに当てはめて考えてみます。
主要諸元の車両重量が「1050kg」
実重量は「1050kg~1059kg」の間

主要諸元の車両重量が「1040kg」
  実重量は「1040kg~1049kg」の間
ということになります。
変な話、実重量が1050kgから1049kgになっただけで、スペック上では1040kgとなり「10kg軽量化した」ように見える訳です。


これまでの内容を整理すると
  • スイフトスポーツ(ZC32S)にFMCした際には、先代と比べて車両重量が10kg軽量化されたことをアピールポイントとしていた
  • ベース車のスイフト、スイフトRS(2WD)もMCによって車両重量が10kg軽量化されている
  • 2013年7月17日のMCのニュースリリースでは、10kg軽量化に関する言及がない

これらから言えることとしては、

「スイフトと共通化されている部分類で材質変更、構造見直しなどが行なわれた結果、数キロの減量となって、主要諸元・スペック表では端数切捨てによって10kg軽量化されたように見えている。」

のではないでしょうか。

今回の軽量化は、1kg、2kgくらいの数kg程度に留まっている可能性は高いと思います。
ニュースリリースでの発表がないことも考えると、あまりいい意味での軽量化ではない(コスト削減など)可能性も考えられます。
スイフトのマイナーチェンジ後の開発インタビューなんかがあれば、はっきり分かるかも知れませんが、今のところは未知の部分ですね。

自動車雑誌にちょっとした記載を発見
と思っていたら、自動車雑誌(カートップ)に以下の記載がありました。
「樹脂やゴム製パーツの薄型化など、細部を煮詰めることで10kgの軽量化に成功している」

雑誌ではスイフトスポーツについて書いてあるように見えますが、ベース車でも10kg軽くなっているので、どちらも同じ内容が言えるのでしょう。
ベース車と共通する部分での材質などの見直し、改良があったと言って間違いないと思います。

ベース車の4WD仕様では車両重量に変化なし
ベース車の4WD仕様では、車両重量に変化はありませんが、実際には同じ改良が行われていると思われます。それでも車両重量の「端数切捨て」の恩恵までは受けられなかったため、車両重量に変化がないのだと思います。

これらからも、実際に軽くなったのはごくわずかなのではないかと思われます。

謎の10kg軽量化のまとめ
ちょっと重複しますが、改めてまとめてみます。

スイフトスポーツの大幅なMCは今回はなかったものの、ベース車両のMCによって、スイフトスポーツと共通する部品の一部に見直しがあったことで、実重量が軽くなり、スイフトスポーツもその恩恵を受けた。
その恩恵を受けたことで、「端数切捨て」の車両重量も変わることになり、結果的に主要諸元では10kg軽くなったように見えている。

といったところでしょうか。
実際にどこの部品の改良、見直しがあったのかは不明のままですし、その目的もなんとも言えないところがありますが、主要諸元に変化があるのであれば、発表くらいはあってもいいのになぁと思ったりもしますね。

2 件のコメント:

  1. 今の型には関係ないんですが
    先代のスイフトスポーツは、カタログ上車両重量1060キロでした

    ガソリンやウォッシャー液などの油脂類そのほかをほぼ満タン状態にし
    重さを実際に測ったところ、1092キロくらいでしたよー

    カタログ数値と実際の重さは、およそ30キロも違いがありました

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    1. コメントありがとうございます。
      先代ではカタログ上と実重量に結構な誤差があったんですね。
      情報ありがとうございます。
      実際に計測されてみてそれだけの誤差があるのであれば「カタログ重量とは一体何なのか」(どこが、どの機械を使い、どのような状態で、どうやって計測しているのか)を、もっと細かく調べる必要がありそうです。
      資料などが見つかればブログでも追記していきたいですが・・・資料が見つけられるかるかが怪しいところです(^_^;)

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