スバルレヴォーグが2014年6月に発売されました。
スバル、“日本専用”スポーツツアラー「レヴォーグ」を6月20日に正式発売
ついに日本国内で「レガシィ」という名前を捨てて、新たしい車名で登場した後継車。
とても気になるということで、遅ればせながら試乗してきました。
今回はスバルレヴォーグの試乗レビューというか、試乗感想についてまとめたいと思います。
試乗したのは「1.6GT-S EyeSight」です。
タイヤ
タイヤはダンロップ「SP SPORTS MAXX 050」を履いていました。
ダンロップ 乗用車用 新車装着(OEM)
タイヤサイズは「225/45R18」サイズです。
運転席周り
ドアを開けて運転席に座ってみる前に、ドアの閉める音が「ドフッ」と重みのあるもので、「おっ」と思ってしまいました。
シートは電動タイプで、高さと前後の調整の他に、「ランバーサポート」(背中の後ろ部分の凹凸)も装備しており、これらは全て電動式です。
ちなみに助手席はどうだったか確認はしなかったです。
ステアリング調整はチルト、テレスコピック調整がありますが、こちらはシートと違ってレバーを下ろしてから操作する手動式での調整でした。
シートのホールド感はそれほどではなく、シート自体が若干大きめな造りのような気もしました。
また、シートはやや硬めな感じでした。
ドライビングポジションとしては、シートの高さを一番低くすれば「標準よりやや低いかな」といった印象になります。ドライビングポジションについては、ベストなポジションが取れるように思います。
パーキングブレーキはシフトレバーの手前側にあり、電動タイプです。パワーウィンドウのスイッチを大きくしたような感じですね。ボタンを下側に押すとブレーキ解除で赤ランプが消灯。ボタンを引き上げるとパーキングブレーキONになります。
カタログには「発進時はアクセルを踏むだけで解除」と書いてありますので、走り出す時は、解除操作をしなくてもいいのかも知れません。
各ペダルはアルミパッド付ペダルになっています。これは「GT-S」グレードには標準装備のようです。
アクセルペダルは吊り下げ式ペダルになります。
各種フィーリング
ステアリング
走り出しですが、ステアリングがどっしりと重さを感じ、これは結構重たいレベルです。
「走り出し」というのは「徐行以下」の20kmも出ていない時のことです。
その後、通常走る速度域になると、出だしで感じた「重さ」はなくなって、適度な重さとなります。それでもどちらかと言えば「重い」方ですが、ぽん的にはとても好みの味付けだと感じました。
また、走行中にステアリングに伝わってくるインフォメーションが非常に豊富で、ドライバーは安心して運転できますし、運転がとても楽しく感じられます。
真っ直ぐ走っているだけでも、マンホールの上を走ったり、継ぎ目を超えるだけでもその路面の感じがよく分かる印象すらあります。
ステアリングに対する応答性は、クイック感のようなものはなく、正確なラインを走る安定志向のセッティングのように感じます。
なるほど「スポーツツアラー」という名前がしっくりくる、非常に絶妙なセッティングであるように感じます。
若干速い速度で交差点を曲がってみると、どっしりした感じでなめらかに曲がる印象です。ロール感もしっかり抑えこまれていて、助手席などの人も不快感などは感じられないと思います。
ワインディングをグイグイ走るタイプのクルマではありませんが、安定感のある味のある走りを楽しめそうな感じがします。
また、どのような場面でも接地感と安定感があるため、安心して運転を楽しめるのではないかと感じました。
アクセルペダルは若干重めな印象です。クルマの重厚感を考えると適度なセッティングなのではないでしょうか。
アクセル操作に対する加速感については、CVTの滑るような感覚の後に加速する感じがあったり、ワンテンポ遅れてから加速する印象もあり、ペダル操作に対するリニアさには若干欠けるかなぁという印象です。
ブレーキペダルはカッチリ感のある硬めな操作性です。硬めな操作性なのですが、しっかり踏み込むとストローク量は結構ある印象でした。フィーリングなども中々良かったです。
ただ、徐行時のブレーキではカックンブレーキになりやすく、、初動の制動力が強めでコントロールがややシビアに感じました。
40km~60kmくらいで走っている時に行うブレーキ操作でも、若干制動力は強めなのですが、カックンとなるようなことはなくなり、コントロールはし易いように感じました。
エンジン
エンジン音は結構滑らかで、きれいな音でした。不快なノイズが抑えこまれたエンジンサウンドが聞こえます。ただ、スポーティさの演出などは感じられず、エンジン音の不快な部分を極力抑えたサウンドというのでしょうか。これが中々悪くないです。
加速については、ターボエンジンらしい太いトルク感を感じられるのは、1700回転くらいまででしょうか。その後も3000回転くらいまでは中々の加速をしてくれます。
それ以上の高回転になると、それまでの加速感は薄れていき、スピードの上昇も穏やかになる印象がありました。
この辺りはマニュアルモードの方が、トルクのある動力性能を感じることができるようです。
「D」モードでも加速はとてもいいですが、穏やかなスピードの出方をする印象がありました。
ミッション(CVT)「D」モードでも加速はとてもいいですが、穏やかなスピードの出方をする印象がありました。
CVTについてはあまり良い印象はありませんでした。
特に「D」モードでは、低速で滑る感じを受けます。とは言うもののターボエンジンのトルク感でその違和感を上手くごまかしているようにも感じられました。
最近のCVTは、軽自動車やコンパクトカークラスのトルクやパワーのエンジンであれば、違和感もなく、充分なものである印象を持っていましたが、トルクやパワーのあるエンジンとの相性はまだまだなのかも知れない印象を受けました。
ステアリングにはパドルシフトが装備されています。右手側がシフトアップ、左手側がシフトダウンです。
シフトレバーは「D」のままでもパドルシフトの操作ができますが、シフトレバーを「D」から右に倒すと完全なマニュアルモードになります。
パドルシフトの操作に対する応答は中々良かったです。操作してから半テンポも遅れずにすぐにギアチェンジが行われる印象です。このくらいの応答性であれば充分使えるなぁと感じました。
遮音性
車内の遮音については、思った程静かではない印象です。エンジン音もそこそこ聞こえてくるし「あれっ」と感じたくらいです。
走行中についても静かな感じはないものの、特にうるさいという感じも受けませんでした。
で、感じたのがエンジン音のように、不快なノイズを抑えているのかなぁと。
不快なロードノイズなどはあまり耳に入ってこない印象で、全体的に静かではないのですが、聞こえてきても不快に感じない音や、楽しく走るために必要な音だけが、より耳に入ってくる造りなのかなぁと思いました。
乗り心地
乗り心地については、路面の凹凸を多めに拾う感じは結構あって、ゴツゴツした印象はありました。
助手席や家族の人は若干気になるかも知れませんが、「乗り心地が悪い」と言い切る程のものではないので、慣れる範囲かも知れません。
内装
内装については、デザインと質感の両方とも、それほどいいものとは言えない感じでしょうか。
特に見た目の質感については、価格帯を考えるとやや物足りないかなぁという印象です。この辺りは見せ方のテクニック、演出などがいまいちなのかも知れません。
また、デザインについても洗礼された感じなどは薄く、無難にまとめ上げた感じがしました。
特に見た目の質感については、価格帯を考えるとやや物足りないかなぁという印象です。この辺りは見せ方のテクニック、演出などがいまいちなのかも知れません。
また、デザインについても洗礼された感じなどは薄く、無難にまとめ上げた感じがしました。
トランク
トランクはさすがにワゴンだけあって広く、どこへ行くのでも充分な荷物は積めます。
トランクの床の下にも収納があるのも好印象です。
燃費
燃費計は「7.1km」を示していたのですが、これは燃費計のリセットを一度もしていないと思われる数値です。試乗車なので、アイドリング時間は非常に長いと思われ、あまり参考にはならないでしょう。
本当は走行前に燃費計のリセットをお願いしたのですが、営業さんがそのやり方を分からなかったため、仕方なくそのまま走りました(^_^;)
本当は走行前に燃費計のリセットをお願いしたのですが、営業さんがそのやり方を分からなかったため、仕方なくそのまま走りました(^_^;)
その他
試乗を終えてみると、全体的にとても好印象ではあったのですが、ボディの剛性感や塊感のような印象だけは、何故か薄かったように感じました。また、どっしりした走りという感じも薄く、どちらかと言えば軽いクルマに乗っているような印象でしょうか。車重的には決して軽い訳ではないのですが。
また、若干速い速度で路面の繋ぎ目を越えた時に、揺れの収束が悪い時があったように感じました。毎回ではないのですが、たまにこういった時があった感じです。
値引き
値引きについては、見積書をもらった訳ではなかったものの、「一律7万」という回答でした。
また、下取りでなんとか頑張りますということも話してくれました。
見積書をしっかり取ったりすれば、値引きももう少しなんとかしてくれるのかも知れません。
レヴォーグまとめ
さて、レヴォーグですが、CVTについては、普通に楽に運転する分には不足は全くありませんが、楽しさを感じられるミッションになっているは微妙なところでしょうか。
クルマの全体的な印象が良い分、このCVTの微妙な感じがなおさら気になってしまう感じがします。
ターボエンジンとの相性についても、今後の課題と言えるのではないでしょうか。
CVTについては気になる所もあるものの、そのネガティブ面をかき消してくれる程に良い部分があります。
それが非常に豊富なインフォメーションを伝えてくれるステアリング、各ペダルの操作の重厚感とフィーリングであって、これらが運転の楽しさを素直に感じさせてくれるのではないでしょうか。
試乗でありながら、運転が本当に楽しく感じられました。
「日本専用」となっているレヴォーグですが、その中にも欧州的な乗り味と安定感のある走り、しっかしりた足回りであることを感じさせてくれる造りになっており、この辺りがスバルらしさというか、走りに対するこだわりのようなものを感じさせてくれるように思います。
ぽん的にはとても好印象となったクルマになりました。
|
0 件のコメント:
コメントを投稿