2015年8月6日木曜日

映画レビュー ジュラシックワールド・・・90点 22年ぶりのハリウッド恐竜パニック

久々の映画一言レビューです。今回は「ジュラシックワールド」です。

原題:Jurassic World
全米公開日:2015年6月12日
全米興収:約6億3200万ドル(2015年8月3日現在)
日本公開日:2015年8月5日
日本興収:まだ不明
「ジュラシックパーク」(以下「1」)から22年。
「パーク」が「ワールド」となって、久々にスクリーンに戻ってきた。

物語は、ザックとグレイが、叔母のクレア(ブライス・ダラス・ハワード)が管理責任者をしているジュラシックワールドへ遊びに行くというもの。
ジュラシックパークの悪夢は忘れ去られたのか、ジュラシックワールドは大盛況。
ザックとグレイがパークへ入ると同時に、ジュラシックパークの「あの音楽」が流れて我々をお出迎え。何となく懐かしさを感じてしまう。

「1」では、恐竜は「恐怖」の対象としか描かれていなかったが、本作ではラプトルとオーウェン(クリス・プラット)が、通じあっていたりする場面も描かれ、テイストが若干異なる。

それでも「恐怖」の対象となる恐竜も勿論存在し、それがハイブリッド種の「インドミナス・レックス」。様々なDNAを掛け合わせたことで、知能、記憶力、擬態など、多くの能力を持ってパーク内を暴れまわる。
昨今の遺伝子、DNA操作という現実問題を作品にしっかりと取り込んでおり、科学技術の発展と人間の暴走の恐怖も描かれている。

本作は、パニック映画ではあるが、家族同士の繋がりにも時間を割いて描かれているように思う。
それは、仕事優先で甥の年齢すら把握していなかったクレアが、二人を守り抜くという心境の変化であったり、普段はグレイ(弟)に意地悪く当たり気味のザック(兄)が、弟を安心させたり、絶対に離さないという行動であったり。
マイナス面では、両親の離婚話が突然頭の中を巡って、涙を流すグレイや、クレアに電話しても、仕事優先の態度が変わっておらず、悲しむザックの母親など、どこかで微妙な亀裂が入ってる彼らの関係が、物語を通じて次第に修復されていくのだ。

それと共に、ラプトルとオーウェンの師弟?関係。一度は彼らにも裏切られてしまうが、そこも後にはヒーローになってくれたりと、様々な繋がりを見せられ、その経過がきちんと描かれている。

登場する恐竜の種類は決して多くはないのだが、それでも見応えは十分だと感じるし、モササウルスは圧巻だ。

ぱっと見では、「1」と同じ展開とも見られてしまうかも知れないが、決してそうではなく、「1」へのオマージュを残しつつも、新たに物語、テーマが再構築された作品なのだ。
きっと監督も「1」は大好きなのではないのだろうか。

最近は予告で、見どころをほとんど見せてしまう作品も多いが、本作もそういった部分はあるかも知れないが、上述のような場面は本編を見ないと分からない部分とも言えるだろう。

ジュラシックワールドの続編は2018年6月22日全米公開とのこと。
監督は降板する模様だが、脚本は続投するようなので、「ジュラシックパーク2」とはひと味違った「続編」が完成するのではないだろうか。

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