2016年9月16日金曜日

マツダアクセラ15XD Lパッケージ試乗レビュー

Axela15XD Lパッケージ試乗

アクセラ(BM)がマイナーチェンジされました。
今回の目玉は「Gベクタリングコントロール」という技術だと思います。
興味があったので、早速試乗させてもらいました。
今回はアクセラ1.5L ディーゼルモデル(15XD)の試乗感想というか、試乗レビューについてまとめたいとおもいます。

グレード
試乗したグレードはアクセラスポーツ 15XD L Packageです。
ミッションは6ATです。

1.5Lディーゼル車には、MTの設定がないのは少し残念な感じがします。2.0Lガソリン車の時のように、後から追加されるのでしょうか。

タイヤ
タイヤ銘柄は「プロクセス T1 1SPORT」でした。 サイズは「215/45R18」です。

運転席周り
基本的にマイナーチェンジ前とさほど印象は変わりません。シートは適度なところまで低くできますし、ドライビングポジションは好みのポジションがしっかり取れる造りです。
ステアリングがマイナーチェンジ前と比べて変わったそうです。
パット見ではあまりよく分かりません(^_^;)
それと、HUD(ヘッドアップディスプレイ)は見やすくなった印象がありました。

各種フィーリング
アクセル
アクセルペダルはオルガン式です。踏みごたえは軽く、ストローク量は吊り下げ式のものと比べると、やや少ない印象でしょうか。
アクセルペダルに対する応答性も中々よくて、少しだけ踏めばゆっくり進み始めるし、深く踏み込めば、かなりの力強さで加速してくれます。

ブレーキ
ブレーキは適度なストローク量で、ややかっちりしたフィーリングです。

ステアリング
ステアリングはやや軽めですが、インフォメーションは薄いですが、最低限の情報は伝えてきてくれる印象です。
レスポンスとしては、ナチュラルな感じであり、決して機敏さはないけど、操作との一体感を追求している感じがより増したように感じます。

エンジン
加速はかなりいいです。
が、過剰すぎるほどのパワーやトルクという訳でもなくて、アクセラの車体に適したトルクとパワー、という印象を受けました。
アクセルペダルを深く踏み込めば加速はとても力強いですが、身体に不快な「G」が加わることもなくて、スムーズに加速してくれます。
エンジンは非常にスムーズな吹け上がりをしてくれて、その際の音も耳障りなものではありません。
中々好印象でした。

マニュアルモード
例のごとく、シフト操作は「マニュアルモード」が装備されていますが、これまでのマツダ車同様に応答性が悪い・・・と思ったのですがシフトダウンの応答性は随分良くなったように思います。
シフトアップ時の応答性は、相変わらずワンテンポ遅れる印象ですが、当初のモデルと比べると、若干良くなったような気もしなくもないですが、気のせいかも知れません。

G ベクタリング コントロール
アクセラのマイナーチェンジにおける、最大の変更点はここなのではないでしょうか。
ついに車の挙動まで「電子コントロール」となり、当初は個人的には「そこまで車がやってしまうのは、いかがなものか」という目で見ていたのですが、試乗してみて考えを改めました(^_^;)

最も印象的なのは「身体がとにかく揺さぶられない」という点でした。これは加減速ではもちろん、カーブなどでもそう感じました。
加減速ではピッチングを感じないですし、カーブではロールもしない(というか身体が感じない)し、少し速めの速度で曲がっても同様の印象です。少し荒めに運転しても、とにかく身体と目線の変化が少なく、フラットな姿勢を保っているように感じました。
それに、ステアリングの操作感がなんとも自然であり、自然過ぎると「気持ちいい・楽しい」と感じるのだなと思いました。
決してスポーティさのあるステアリングフィーリングではないのに、楽しかったです。

この身体の姿勢変化が少ないのは、恐らく同乗者もそうなのだろうと感じます。
なので、同乗者の車酔いとかも少ないのではないかなぁと感じました。

実際、車の方で色々な制御を行なっているのでしょうが、それで自分が全てコントロールしているように感じさせてくれて、その結果運転が「楽しい」と感じられるのは、これは「あり」かなと思いました。
マイナーチェンジ後のアクセラに乗ると、自分の運転が上手くなったように感じるかも知れません(^_^;)

元々、このテクノロジーは意図的にブレーキ制御を行うやり方で実現しようとしていたそうなのですが、上手くいかなかったそうです。
そのため、エンジン制御で荷重変化を行うようにし、カーブなどではフロントに荷重を移動させてグリップ力を上げるている、といった感じのお話でした。

遮音性
ディーゼルエンジンですが、車内の遮音性は高いです。ディーゼルエンジンの「ガラガラ音」はほとんど気にならないし、ロードノイズもあまり入ってこない印象です。

車外では「ガラガラ音」は普通に聞こえるので、車内にいる時の遮音にはかなり力を入れているのではないでしょうか。

その他
乗り心地
乗り心地はだいぶ良いです。より上質になった感じでしょうか。

内装
内装は、マイナーチェンジ前とあまり変わった印象がありません。
ドアのポケットにはスマホは入らなさそうなサイズです。
ナビの音声
当初のナビの完成度はかなりいまいちでしたが、もうナビの音声などにも違和感がなくなり、地道なバージョンアップをしている印象を受けました。

アクセラ1.5 XDまとめ
アクセラの1.5Lディーゼルモデルですが、印象はとても良かったです。
それに最も起因しているのは、「Gベクタリングコントロール」なのだと思います。

クルマに興味ない人が運転したりすると、きっと運転の楽しさが分かるんじゃないかなぁと感じられるテクノロジーだと思いました。

86などの「スポーツカー」を大々的に発売、宣伝して、クルマに関心を持ってもらうという方法もありですが、今回のマツダのように「ドライバーが直に感じられる運転の楽しさ」というものを、新しいテクノロジーで提供してくれるのは、さすがというかマツダのCMでも良く見かける「Be a driver」という言葉にも通ずるものがあるように思います。

それと、元々クルマが好きな人からは、返ってこういったテクノロジーはどうかと思うのではないかと感じたのですが、(実際、ぽんは偏見持ってました(^_^;))そういった人も、ある意味とても新鮮さを感じるのではないでしょうか。

とにかく「地味」ではあるのですが、この恩恵は非常に大きなものだと思いますし、多くの人が運転を楽しめる技術になるんだと感じます。

恐らく今後のマツダ車には全車標準で装備されていくようですし、車格・グレードに関係なく「運転の楽しさを感じられる」サービスを提供してくれるのは、マツダらしいなと感じました。


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