今回はスイフトスポーツ(ZC32S)とデミオスポルト(DE5FS)の比較 第2弾をまとめたいと思います。
今回は各フィーリングについて比較していきます。
両車ともMTです。
※デミオスポルトは2009年式(スカイアクティブ発表前のもの)ですのでご注意下さい。
シフトフィーリング
シートに座ってシフトレバーを握った時の感じは、デミオスポルトの方がスポーティーさを感じます。
デミオスポルトの方がシフトの位置がやや高めに配置されています。低めに取れるドライビングポジションと相まって、シフト操作は高めの位置で行うかたちになります。この距離感がとても好印象で、スポーティーを演出していると思います。
スイフトスポーツのシフト位置はデミオスポルトのような高い位置ではなく、反対に低すぎることもありませんが、印象としては「普通」くらいです。
デミオスポルトはシフト位置の高さと共に、シフト操作のフィーリングも良好です。ストロークもややショート気味な感じで、シフト操作もスコスコ入って、それだけでも楽しいです。
スイフトスポーツはシフト位置の高さはデミオスポルトよりも低めですが、それでも不満のない位置だと思います。
シフト操作のフィーリングについては、ギアを入れる手前のところでちょっと突っかかり感があります。
その突っかかり感が、少し硬めのゴムが挟まっているような印象で、いまいちな感じです。
そのため、気持ちよくスコスコとシフト操作できる、という感じではありません。ストロークについてはショートでもなく、ロングでもなく、「普通」です。
それでも6速まであるギアは操作していて楽しいポイントではあります。
また、バックギアを入れる時の「シフトレバー中央にあるリングを上に上げながらバックギアを入れる」操作も好みです。
個人的にはシフトフィーリングはデミオスポルトに軍配があがります。
クラッチの繋がり
デミオスポルトは、クラッチの繋がり位置がかなり奥の方です。クラッチペダルを奥まで踏み込んで、少し戻したくらいの位置ですぐに繋がり始めます。クラッチ自体は軽めです。
スイフトスポーツは、クラッチの繋がり位置が手前の方な印象です。クラッチペダルを戻していって、半分くらいまで戻した位置、あるいはそれよりもう少し戻した辺りで繋がる感じでしょうか。
スイフトスポーツもクラッチ自体はとても軽いです。
両車のクラッチの繋がり位置はかなり違いがありますが、デミオの方が違和感が強かった記憶があります。
ですが、慣れで解決出来る部分であるようにも感じます。
デミオのクラッチ操作も慣れてしまえば全く問題ないものですし、「ちょっと手前すぎかなぁ」と感じたスイフトスポーツのクラッチの繋がり位置も慣れてしまえば問題ありませんでした。
アクセルフィール
アクセルペダルは両車とも軽めです。
アクセル操作に対するレスポンスについては、両車とも「パッ」と素早く踏み込んだ時には、若干の遅れがあるような感じです。
スイフトスポーツについては、アクセル操作に対するスロットルの開度が、回転数によって調整されているようで、3、400回転以上でのアクセル操作のレスポンスと、それ未満の回転数でのアクセル操作のレスポンスでは印象が異なる感があります。
3、4000回転未満でのアクセルレスポンスは上記のように若干の遅れを感じますが、3000回転を超えてからのレスポンスは中々の好印象です。
デミオスポルトについては、回転数による変化は特に感じず、一定であるように思います。
エンジン
エンジンフィールについてはスイフトスポーツの方が圧倒的に勝っています。
ここはやはりスポーツエンジンか普通のエンジンかの違いを感じます。
スイフトスポーツのエンジンは、スムーズに回転が上がっていく印象で、7000回転まで綺麗に吹け上がります。エンジン音、排気音も気持ちのいいもので、快感を覚えてしまいます。
また、スイフトスポーツは、3500回転を超えたくらいから「ぐわっ」と加速するような印象があります。
この印象は上記でも書きましたが、高回転の方が開度割合も上がるスロットルの調整によるものとも思われます。
トルクもスイフトスポーツの方があり、坂道での力強さでもデミオスポルトよりも1歩から2歩リードしています。
また、高速道路で100kmくらいで走行中に5速で踏み込んだ時の反応については、デミオスポルトではほとんど加速しません。ギアを4速にした方がいいです。
スイフトスポーツについては、5速のままアクセスを踏み込んでも、身体でも体感できるかたち(少しだけ前に押し出される感じ)で加速してくれます。
デミオスポルトでは、2速辺りでアクセルを踏み込んで引っ張った時に、4500回転くらいを超えると苦しい感じが出てきて、伸びていく感じがありません。引っ張った時の面白さはあまりないように思います。
エンジン音についても「ぐぅわぁぁぁ~ん」と唸っている印象があります。
デミオスポルトについては、1.5Lのエンジンでも「充分」と思う反面、「余裕はない」印象です。
数人が乗った状態で、高速道路での緩く長い坂道を走る場面などでは、意識しないとみるみる速度は低下しますし、アクセルを踏み込んでも中々加速せず、ギア操作で補うようなかたちになってくる場面もあります。
エンジンについては、スイフトスポーツの方に大きくアドバンテージがありますね。
ブレーキ
デミオスポルトの方がブレーキペダルのストロークがあるように感じます。
ブレーキの効きについてはデミオスポルトの方が初動の効きが強くてカックン気味になる傾向があります。スイフトスポーツも初動はやや強めですが、カックンとなる程ではありません。適度な設定だと思います。
ブレーキを踏んだ時のフィーリングは、デミオスポルトの方が「フワッ」とした感じで、効き始めの感覚にも曖昧さがあります。
スイフトスポーツの方が効き始めからややカッチリしている印象がります。(そこまでのカッチリさではありませんが)
ブレーキのコントロールについても、スイフトスポーツの方が微調整出来る印象です。
スイフトスポーツの方はブレーキを踏んだ時に、ブレーキの効き始めや、効き具合が足の裏にも伝わってくるような感じがあります。
デミオスポルトにはそこまでのものは伝わってきません。
ブレーキフィーリングとしてはスイフトスポーツの方がとてもいいように感じます。
ブレーキの効き具合としては、両車とも必要充分だと思います。
ステアリングフィール、ハンドリング
ステアリングの重さは、スポーティ(スポーツ)カーとして見ると両車とも「軽め」の印象ですが、デミオスポルトの方がより軽い印象です。ですがそこまでの大きな差は感じられません。
ハンドルのレスポンスは両車とも切り始めから反応がよく、とてもいい印象です。
デミオスポルトの方が、ハンドル切り始めからのレスポンスが更に良い印象で、「クイッ」といった感じで向きを変えてくれます。この少し過剰気味な味付けが上手くいっている感じで、この感覚が軽快さやキビキビ感をより演出しており、曲がる楽しさをより体感できるものに仕上げられているように感じます。
スイフトスポーツの方は、ハンドル操作にただただ素直に確実に反応してくれる印象でしょうか。質実剛健な感じで、その安定感、安心感は素晴らしいです。
各フィーリングまとめ
各フィーリングについてまとめてみましたが、スイフトスポーツの方が圧勝であると感じます。
走る、止まる、曲がるという基本がしっかりしていて、走り全体がスポーティーな印象があります。
デミオスポルトは悪くはありませんが「普通」の域を出ていないかな、という印象を受けます。
それでもシフトフィーリングや、ステアリングの応答性と車が向きを変える味付けはデミオスポルトの方が素晴らしいと感じます。「普通」な部分が多いですが、その分、この2点ではとてもスポーティな感覚を味わえます。
続きは次回も続きますが、今後の比較内容は、ユーティリティ面やその他機能・燃費と、走行性能・特性辺りについて比較していきたいと思います。
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