萩原秀輝のSSSドラテク・アカデミー-LEVOLANT(ル・ボラン)
インストラクターは萩原 秀輝さんと、橋澤 宏さんでした。
スクールは内容は名前の通り、ドライビングの基本からドリフトを行うまでのスクールであり、結果的には「ドリフトが出来るようになるために、基本から見直すスクール」という位置づけのように思います。
そのため、FR、RRなどの後輪駆動車を主に対象としたスクールです。
スイフトスポーツはFFであるため、基本的にはドリフトはほぼ不可能な訳ですが、申込み画面では「FF、4WD車は、講習内容を変更して行います」との記述があったため、参加不可能ではないと判断。
ぽんはコーナーリングの基本、アンダーステア体験、定常円の走行体験などをしたかったため、申込みました。
会場は富士スピードウェイの第2駐車場です。
ル・ボランの雑誌自体が、欧州車を対象とした雑誌ということもあるのか、他の参加車両は「ポルシェ、BMW」が多かったです(^_^;)
珍しいところではケーターハムの「セブン」で参加されている人がいました。
参加車両の8割以上は輸入車だったかなぁ。国産車は本当に数えるくらいしかありませんでした。
輸入車のオンパレードで、一人で気まずい雰囲気を勝手に感じていました・・。
講習内容は以下のような流れでした。
- 控え室で簡単な座学
- ドライビングポジションの調整について
- インストラクター同乗による、オーバル走行での各ドライバーのスキルチェックとアドバイス
- オーバルコースの走行(インストラクター同乗なし)
- アンダーステア体験と横滑り防止装置の挙動体験(インストラクター同乗)
- スピン体験・スピン回避体験(インストラクター同乗)
- ドリフトに挑戦1(インストラクター同乗)
- ドリフトに挑戦2(インストラクター同乗なし)
- レッスン後のスキル再チェック(インストラクター同乗)
- 富士スピードウェイ 本コース体験走行
- アンケート記入
雑誌記事では掲載されないであろう点について、ちょっとまとめます。
6,7,8の講習について
6、7、8の講習はウェットでの走行でした。散水車が水を撒いていました。
FF車では7、8のプログラム内容が若干異なり、「サイドブレーキによるスピン体験とスピン回避」の繰り返しという内容です。
スイフトスポーツについては、走行中にサイドブレーキを引いても「ピン」という音とともに、ロックがかからない仕様でした(^_^;)
そのため、スピンを起こす状態が作れませんでした。
これにはインストラクターの方も困ったようで、急遽インストラクター運転による、ポルシェケイマンの助手席で「スピン、スピン回避、ドリフト体験」という内容になりました。
いや、ポルシェを自分で運転できたら感動だったのですが、助手席での体験なので「うーむ」といったところでした(^_^;)
富士スピードウェイ 本コース体験走行
体験走行は、先導車の後ろを走る形で3周しました。
先導者はレコードラインを走りながら、インストラクターの萩原さんが、各コース部分の特徴などをFMラジオを使って説明してくれました。
単純にコースを走るだけでなく、これらの説明が分かりやすくとても勉強にもなりました。
体験走行とは言え、速度的には120km以上出ていたところもありました。
スイフトスポーツについてのまとめ
スイフトスポーツで参加してみて、初めて体験したことも結構あったのでそれらについてまとめたいと思います。
アンダーステア発生時に横滑り防止機能が働くと、「ガガガガガ」という音と共にアンダーステアとスピンを防いでくれます。
横滑り防止装置をOFFにしても、完全なOFFにはならないようで、若干ながら「ガガガ」という音と共にスピン防止の機能が働くようです。
走行中のサイドブレーキを引き上げても、クルマ側でロックされない制御がされているようです。
「ピン」という音と共に、何事もなかったように普通に走ってしまいます。
サイドブレーキで、無理やりスピン状況を引き起こすといったことは、基本的に不可能なようです。
純正タイヤの性能が高いためなのか、タイヤの限界点はかなり高いように感じ、タイヤ自体もそれ程鳴かないように感じました。
また、限界付近のロールはしっかり抑えこまれており、不安になるような挙動もなく、非常にコントロールしやすかったように思います。
ロール抑制はリバウンドスプリングの恩恵もあるように思います。純正ダンパーはかなりレベルの高いものだと感じます。
また、限界付近から限界を超える付近の挙動やインフォメーションは分かりやすい車であることが分かりました。
公道では充分なトルクやパワーを感じますが、場面が変わるとやはり厳しいものがあるように感じました。
講習後にタイヤを見てみると、ショルダー部分が結構削れており、触るとボロボロしていました。
やはりこういった走行はクルマやタイヤへの負担も大きいように感じます。
勉強になった点
- 全ての車が持っているのが「アンダーステア」特性
- アンダーステアはアクセルのオン、オフ(とブレーキ)である程度コントロールできる
- アンダーステア状態から、更にステアリングを切っても、車は曲がらない
- アンダーステアのコントロール(発生・抑制)は後輪駆動車が向いている
後輪駆動車は比較的容易にアンダーステア、オーバーステアなどの挙動をドライバーが作り出すことができるため、コントロールは難しいものの、「車を自在に操る」という面はFF車よりも優れていることを感じました。
ただ、それだけドライビングテクニックを要する部分があるとも言えます。
どれも当たり前のことなのかも知れませんが、講習で実体験することで「なるほどなぁ」と思いました。
講習自体は、公道では中々体験できないことを体験できたり、運転の基本的な部分がしっかりできるようになる、という点でとても楽しく、勉強になったように思います。
インストラクターの方が同乗してくれるのはとても良い内容なのですが、その使用時間がバラバラすぎだった気がします。ある人は長かったり、ある人は短かったり。
講習の後半には、1人当りの時間を見ながら指導していただいてましたが、前半時は結構バラバラでした。
あとはオーバルコース自体が、どこを走ればいいのかが分かりにくかったように思います。
ポールでコースは作ってくれているのですが、どちらを走ればいいのか分からりづらい部分があったりしました。
走行中の解説や先導時はFMラジオを使って行う予定だったのが、機器の不調で急遽、無線機器で行うことになりました。
無線機器も機器の電池切れだったり、聞こえにくい機器があったりで、運営面で気になる点がいくつかあったように思います。
適度な休憩があったりしたのは良かったように思いました。
料金24,800円については、半日講習としてはちょっと高いかなぁ。
特にFF車で参加する場合には「高い」と思いました。むしろ「後輪駆動車限定」などとした方がいいのかも知れません。
ル・ボランとしは、今回のような講習は初めてだったようで、今後も開催していくようでした。
そんなこともあり、運営上の気になる点は今後は改善されていくのではないでしょうか。
是非継続して、このようなイベントは開催して欲しいところです(^_^)