2014年3月12日水曜日

グランドピアノ 映画感想 ~公演会場で展開される密室サスペンス~

映画グランドピアノ イライジャウッド

採点:65点

今回は映画レビューというか、感想です。作品はグランドピアノです。

ミスのトラウマから表舞台から消えたピアニスト。5年ぶりの復帰公演で「1音でもミスをしたら殺す」というスナイパーからのメッセージに翻弄されるサスペンスです。

主人公にイライジャウッド、スナイパー役にジョン・キューザックという顔ぶれ。
「フォーン・ブース」のような電話ボックス1場面で進む展開とは若干異なり、公演会場全体を使っています。
スナイパーの指示で耳に着けたイヤフォンで脅しをかけられたり、色々と指示される主人公。観客の目もあり主人公は動こうにも動けず、正に公演会場という「密室」の出来上がりです。

芸術チックなオープニングや、美しいピアノの音色と共に、ピアノの回りを動きまわったり、時にはピアノの中まで入り込むカメラワークの中で展開される主人公とスナイパーの駆け引きは中々の見応え。

登場人物の描写の少なさ(奥深さがない)や、後半のやや強引とも感じられるストーリー展開、ジョン・キューザックの良さが全く出ていないスナイパーの人物像など、その辺りは「二の次です」とでも考えているか、この映画はあくまで娯楽サスペンスとして作られた印象です。

映画作品としては凡作ではあるものの、そのピアノの音色は鑑賞後にも余韻が残り、ピアノコンサートに行ってみたくなるような気分にさせてくれました。


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